SESAME mini を「🏠ホーム」アプリで使用可能にする

Takehiko Ono
8 min readOct 4, 2021

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SESAME mini は CANDY HOUSE が扱っているスマートロックです。スマートロックとしては価格が安価な部類に入ると思いますが、その割に高機能で安定性やサポートの品質も高く、評判が良いようです。

この SESAME mini は標準では Apple の HomeKit には対応しておらず、そのため純正の「🏠ホーム」アプリにはデバイスとして現れず使用できません。ただし、 Homebridge を介すことで対応したものとしてエミュレートすることができます。

  • Homebridge をラズベリーパイなどのホームサーバーにインストール & 設定済み
  • SESAME の Wi-Fi モジュールも稼働させている

という点が前提となりますが、そこからどのプラグインを選択し、どのように設定すれば良いか。ネットで検索したものの、いずれも情報として少し古くて設定に手こずったのでメモしていきます。

1. 設定に必要な情報

1.1. SESAME mini の UUID

これはセサミアプリ内から取得します。デバイスの設定画面を開くと UUIDという項目がありますのでメモなどして控えてください(コピーができないため、少し面倒ですが間違わないように目視確認で)。

  1. 目的のデバイスをタップ。
  2. メニューをタップ。
  3. UUIDを控える。
①目的のデバイスをタップ。 / ② メニューをタップ。 / ③UUID を控える。

1.2. API Key

SESAME mini を動作させるため、各ユーザーごとに発行された API Key を取得する必要があります。これは CANDY HOUSE の提供するダッシュボードから確認が可能です。

https://partners.candyhouse.co/login

  1. セサミアカウントで利用している自身の メールアドレス を入力しログインします。
  2. 入力したメールアドレス宛に届いた 認証コード を入力します。
  3. API_KEY に表示されている文字列を控えてください。
①セサミアカウントで利用している自身の メールアドレス を入力しログインします。 / ②入力したメールアドレス宛に届いた 認証コード を入力します。 /

1.3. 秘密鍵

つづいて、アプリ内から発行できる「鍵の共有用QRコード」から 秘密鍵 を取得します。

  1. このセサミの鍵をシェア をタップします。
  2. シートが開きますので、オーナー鍵を選択してください。
  3. 共有用QRコードが発行されます。

この発行されたQRコードを読みとることで秘密鍵を含んだ情報を取得可能です。QRコードの内容が読めればなんでも良いのですが、以下を使うと PC のカメラにかざすだけで便利でした。

(QRコードをアップロードする必要はないので安全でもあります。)

スキャンがうまくいくと、以下のような文字列が取得できるはずです。

ssm://UI?t=sk&sk=################&l=0&n=%E7%8E%84%E9%96%A2

この 「&sk= から &l= に挟まれた文字列」 が秘密鍵となります。上記では少し桁数を端折って

いますが、実際には僕の場合で 132文字 ありました。誤ると動作しないため、慎重にコピーして控えましょう。

2. Homebridge プラグインのインストール

SESAME に対応したプラグインはいくつか出ていますが、過去製品が対象のものも残っていて、現行の SESAME mini に対応できるかが一見では不明だったのでいくつか試すことになりました。

結論から言うと、現行の SESAME mini で動作確認ができたのは

でした。

Homebridge 内からインストールするには SESAME OS2 で検索するとすぐにリストアップされると思います。

3. SESAME OS2 (SESAME3) Plugin の設定

その他の Homebridge デバイスと同様に、config に JSON で設定を記入します。

はじめ accessToken がどこで取得できるものか分からなかったのですが、 API Key の指定で問題ありませんでした。

{
"accessory": "SESAMEOS2",
"name": "(任意のデバイス名)",
"uuid": "(デバイスのUUID)",
"accessToken": "(取得したAPI Key)",
"secret": "(取得した秘密鍵)"
}

4. SESAMI mini を「🏠ホーム」からコントロール

前述までの設定が完了したら、あとは Homebridge を再起動することで「ホーム」アプリに config で指定したデバイス名のスマートロックが追加されていることが分かります。

これで SESAME mini を HomeKit に対応したデバイスとして扱えるようになりました。

実際のところ SESAME mini は標準でも「ショートカット」アプリで利用可能なアクションが提供されているためあまり困ることはないのですが、🏠ホームに対応することで

  • 💻 Mac・📱 iPhone・iPad・⌚️ Apple Watch すべての「ホーム」アプリで他の HomeKit デバイスを含めた集中管理ができる。専用アプリを起動する必要がない。
  • ショートカットアプリのオートメーションでは「自分が出発したとき」をトリガーとするアクションが作成可能ですが、ホームに対応することで「誰かが出発したとき」など自分本位でないトリガーの作成も可能になる。
  • SESAME mini の開錠・施錠の 📣状況通知 を、「自分が家にいないとき」限定にする。

など、より細やかな設定やオートメーションの作成が可能になるメリットはあると思います。

咄嗟に思い立ったときに、あのデバイスはどのアプリからコントロールするのだっけ?とアプリを意識する必要がなく、「🏠ホーム」を開けば済むという点は自分には大きいです。Apple Watch の小さな画面上でアプリを探し回るのは億劫ですからね…

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Takehiko Ono

💻 Web Design and Develop @ aguije inc. / 🏄‍♂️ Pro Web Surfer / ≡ adidas SAMBA / 📸 Fujifilm / 🚲 VanMoofer / 🎮 Nintendo Addict